熱帯サバンナ気候区の植物
● 熱帯サバンナ気候区(熱帯大陸性気候区)の植物
年間平均気温18℃以上で、多少の温度差がある。主なサバナ地域の国は、夏に集中して雨が降り、冬から春にかけて乾季となる為、熱帯雨林気候の植物と砂漠気候の植物がまばらに分布し、雨季の時期に花を咲かせ乾期に冬眠する植物の多い地域
(主な分布地域)
ブラジル高原、インド デカン高原、インドシナ半島内陸部、オーストラリア北部、バリ島、アフリカ大陸の熱帯雨林周辺などの地域
(代表的の植物の種類)
サンセヴェリア属、ユーフォルビア属、セントポーリア属、バオバブの木、アデニウムなどが分布する
熱帯砂漠・ステップ気候区の植物
● 砂漠・ステップ気候区の植物
熱帯地域・亜熱帯地域の乾燥地帯を砂漠地帯という。一年間を通してほとんど雨が降らず、一日の気温の温度差が大きい砂漠気候地域と雨季に少量の雨が降るステップ気候地域がある。
このエリアで育つ植物は非常に丈夫で、水を貯めこむために進化した植物なども多い地域
(主な分布地域)
砂漠気候区
南アメリカ西海岸のアリゾナ州・カリフォルニア州ラスベガス、バハ・カリフォルニア海岸~メキシコ高原、アフリカ大陸北部、アラビア半島からペルシャ湾地域、オーストラリア中西部、モンゴル高原など
ステップ気候区
アメリカ南部の テキサス州・ニューメキシコ州、南米北部〜カリブ海の一部、インドのデカン高原周辺、イラン南西部〜イラクなど。
(代表的の植物の種類)
多肉植物・サボテン科、リューゼツラン科などが分布する
(植物別図鑑)
・エキノカクタス グルソニー|Echinocactus grusonii (キンシャチ)
多肉植物&サボテンの上手な育て方
多肉植物は手がかからず、
育てやすい植物だといわれています。
たしかにほうっておいても、そう簡単にには枯れませんが、
多肉植物ならではの美しい姿や色を楽しもうと思ったらそれなりの注意が必要です。
それでは、みなさんで多肉植物を上手に育てていきましょう!!
クライメートゾーン・植物の耐寒性(Plants Hardiness)と
自分の住んでいる場所のクライメートゾーンを知ろう!
サボテンやユッカ・アガベなどの多肉植物を使ったドライガーデンやヤシの木やストレチア・モンステラなどを利用したトロピカルガーデン等の庭作りを行う場合。植物が自生する環境と植え込む場所の環境が違う場合、それぞれの植物が持つ耐寒性を知ることが最初の課題になります。
そこで、アメリカの農務省(USDA)では、過去のそれぞれの地域での最低気温(華氏)を5F刻みで分けて、植物がどの地域まで越冬できるかを示したPlanet Hardiness Zone Map(植物耐寒性区分地図)があり、その地域に植物を育てる際の参考として園芸書等に掲載されています。日本でも、この手法により植物の耐寒性をゾーンで分けたものにクライメートゾーン(最低気温による区域区分)マップがあります。このクライメートゾーンマップに観葉植物のそれぞれの種類ごとの寒さに対する強さを割り当てることで、寒さに強い観葉植物の種類を知ることができます。
多肉植物の置き場所
日当たりのよい場所に置く
多肉植物の基本的な置き場所は、できるだけ長時間、日光が当たる場所です。
日当たりの悪い場所に置くと、葉が反り返ったり、間のびしたり、葉の色が悪くなります。
この日照不足に高温と過湿が重なると、一気に株の状態が悪くなります。特に、梅雨どきから9月上旬の高温多湿期や、
冬の暖かい室内では、4日間日光に当たらないだけで、徒長による間のび変化が起きてしまうので注意が必要です。
何日も雨ざらしにしない
もう一つのポイントは、雨ざらしにしないことです。日当たりがよく、雨に当たらない軒下などがあれば一番ですが、軒下は一年中日当たりがよいとは限りません。
日差しを求めて屋外に置くことも多いでしょう。そんなときには、基本的に夕立も含め、1週間に3日以上雨に当てないように注意してください。
真夏は日中の強い日ざしを避ける
種類にもよりますが、30℃以上の猛暑が続くときは、日中の強い日差しを避け、涼しくしてやることが大切です。朝日だけが当たる場所や、木もれ日がさす木陰、ガーデンフェンスなどで日ざしを遮った場所などに置きましょう。
霜を当てないようにする
多肉植物の中には、センペルビウム属やツメレンゲの仲間などのように寒さに強く。-15℃程度まで耐えられる種類もありますが、それ以外の種類は霜に当たると凍って腐りがちです。
早めに室内に取り込む方が安心ですが、多肉植物のなかには気温の低下とともに葉が紅葉する種類が多くあります。屋外で水を控えめにし、よく日光を当てるほど色は濃く鮮やかになります。できるだけ入室を遅らせたいので、霜が降りる季節になったら置き場所をを日当たりのよい軒下に移すか、夜だけ軒下に取り込みましょう。
なお、砂漠のバラ(アデニウム属)などの寒さに弱い種類は、最低気温が5℃を切ったら、室内に取り込みましょう。
冬は日当たりのよい室内のに置く
多肉植物の耐寒性に応じてですが、冬は室内の日当たりのよい場所(1日に最低4時間以上日が当たる場所)に取り込みます。しかし、室内はどうしても日照不足になりがちです。天気のよい暖かい日には陽だまりにだし、夕方になったら室内に取り込むという作業を続ければ、秋についた美しい葉色を長く楽しむことができます。
室内でもう一つ注意したいのが温度です。最もふさわしい温度は8~20℃ぐらいです。閉めきった日当たりのよい窓辺は、時に30℃近くまで温度が上がることがあります。
終日20℃以上ある場所では成長が始まり、そこに日照不足や水の与えすぎが加わると徒長してしまいます。
逆に寒い地方では、夜間に窓のそばに置くと凍ってしまうことがあるので、厚いカーテンをかけたり、部屋の中央に移動させる工夫してください。
春になって気温が上がり、霜の心配がなくなったら、屋外の日当たりのよい場所に出しますが、いきなり直射日光に当てると葉焼けを起こすことがあります。薄曇りの日に外に出したり、徐々に日光に慣らすようにしましょう。
日当たりのよい場所に置けない場合
冬の間、どうしても日当たりのよい場所に置けない場合は、冬に成長しない種類(夏型)であれば、極端に水を控え、5~15℃の場所に置けば、なんとか生き延びさせることが可能です。
暖かい地方の冬の置き場
冬でも0℃以下にならない地域では、寒さに弱い種類を除き、水やりの回数を減らし、乾燥気味に管理すれば、日当たりのよい軒下などに置くことができます。ただし、急な冷え込みには十分注意が必要です。
上手な水のやり方
水やりの基本
水やりの基本は、鉢土が中まで完全に乾いてから、晴れた日の午前中(夏のみ夕方)に、鉢底穴から流れるまでたっぷり与えてください。月に1〜2回程度の水あげで良いでしょう。
慣れてくると、朝から夕方に鉢土の表面を見るだけで、土の乾き具合がわかるようになりますが、慣れるまでは竹串を挿しておき、ときどき抜いて濡れているかどうかを確認するとよいでしょう。この方法は、土の表面が化粧砂で固められている場合も役立ちます。
ここでの一番大切なのは、土が完全に乾く前に水をやってはいけないことです。土が乾いたからといってすぐに水やりをしなくても問題ありません。少し忘れるぐらいで、ちょうどよいのです。
生育を休む期間は水を控えめに
この水のやり方を基本に、生育を休む期間は水やりの回数を月に1回程度(断水しても良い)まで減らします。ただし、冬の間、夏型の多肉植物を夜も暖かく乾燥する部屋に置いている場合は、月に1〜2回ほどが目安です。また、水が冷たい場合は、冷たさを感じない程度まで温めましょう。夏の冷水は気持ちのよいものですが、冬の冷たい水は植物にとっても冷たいのです。
特殊な容器を使っているときの水やり
鉢穴のない容器に水やりをするときには、少しづつやるのではなく、たっぷり与えてから容器を傾けて、余分な水を出すことが大切です。また、雨の当たらない、できるだけ乾燥した場所に置くようにしましょう。
コンパクトに育てる為の水やり
水を与えないでいると、徐々にしなびてしわができます。ここまで待って、次の水やりを行うようにすると、株の成長が抑えられ、長期間コンパクトの状態を維持することができます。水やりの目安は月に1回程度です。
多肉植物・サボテンの土づくりと肥料の施し方
水はけのよい土づくり
多肉植物は水はけの良い土壌を好みます。
室内鑑賞用土の作り方(サボテン・多肉植物の土)日向土(軽石)4:ココピート又はピートモス 3:硬質鹿沼土2:くん炭 又はゼオラオト 1【pH濃度 6.5】害虫予防としてオルトラン粒剤を加えて作るのもおすすめです。
露地栽培用土の作り方(ドライガーデンの露地栽培の用土の作り方)軽石7:ココピート又はピートモス2:くん炭1:元肥 ※ 水はけをもっと良くしたいのなら花コウ岩の砂利を全体の1〜3割加える。
多肉植物の中には強酸性土壌やアルカリ性土壌を好む個体もありますが、弱酸性土壌にしておく方が無難だと思います。用土の粒の大きさは、小さいほど水持ちがよくなりますが、細かすぎると水はけが悪くなりますので、3~5mm程度のものを使いましょう。
また、ハオルチアや成長しにくい小さな多肉植物などは日向土(軽石)よりさらに細かい川砂を利用することも良いでしょう。
害虫予防のため、根から吸収する浸透性殺虫剤を加えることで室内でも安心して育てることができますね。
強酸性土壌にしたい場合は、鹿沼土やピートモスを加えて調整します。逆にアルカリ性調整したい場合は赤玉土や腐葉土に有機石灰で調整します。
あーめんどくさい!!という方におススメは種まき用の培養土でオッケーです(笑)最初っから細粒の赤玉土を基準としてバランスの良い肥料が配合されています。あとは水はけをよくしたいなら軽石や川砂を足して調整して下さい。
おさらい
[サボテン・多肉植物の土]日向土(軽石)4:ココピート又はピートモス 3:硬質鹿沼土2:くん炭 又はゼオラオト 1【pH濃度 6.5】
[コーデックスの土]軽石 4(川砂・富士砂・日向土・パーライトでも可):堆肥 3(虫が嫌いならピートモス):硬質赤玉土 2:くん炭 1 又はゼオラオト 1【pH濃度 6.5】
基本は元肥
肥料は植えつけの用の土に元肥として施すことが基本です。肥料分が切れてきたら、適期を待って元肥の入った新しい土で、植え替えを行います。
植え替えの頻度は、3号以下の小鉢ででは1年に1回、4号以上の大鉢では2年に1回程度が目安です。
追肥を施す場合
ただし、なかなか植え替えのできない寄せ植えや、非常に水はけがよく、どんどん肥料分が流れ出てしまうような土に植えている場合は、鉢が浅く土の量が少ない場合などは、追肥として液体肥料施したり、化成肥料を置き肥します。コンパクトに育てようとして元肥の量を控えるために、肥料分が不足してしまったとき、植え替えるのが面倒なとき、もっと大きく育てたいときにも、液体肥料や置き肥を追肥として利用すると便利です。
(肥料切れのサイン)
・鉢底から根が出ている
・鉢よりも植物の方が二回り以上大きい
・葉がぼろぼろ落ちる
・茎から根が出ている などです。
いずれにしても、肥料切れのサインのある植物は植え替えか追肥を行いましょう。
肥料の量は草花の2/3が目安
いずれの場合も、肥料が多すぎると徒長しがちなので、一般の草花の2/3程度の量を目安にしてください。少ない方が安心です。足りなければいつでも足すことができるのですから。
病害虫の防ぎ方
多肉植物に発生する害虫や病気は、さほど多くありません。代表的な病害虫とその対処方法です。
ネジラミ (カイガラムシの一種)乾燥した土の中の根につく、白い粉で覆われた1~2mmのアリの卵のような虫です。植え替え時期に殺虫剤を溶かした水につけてから植えるか、直接虫を取り除くかの対処を行いましょう。
ワタムシ 乾燥した環境を好み、主に葉の間につきます。白い綿のようなものの中からごく小さな虫がたくさん出てきて汁液を吸い、大きくなると再び白い綿をまといます。浸透性の殺虫剤を株元に散布して防除します。
腐敗菌 高温時に、日照が不足したり、水を与えすぎると発生し、腐って葉がべとべとになっていきます。そのままにしておくと株全体が腐ってしまうので、腐った葉っぱをきれいに取り除き、根本と株元に粉末状の殺虫剤をたっぷり塗り、1週間ほど日陰で乾かしたのち、新しい用土に植え替えます。
そのほかに一般の草花同様、アブラムシやオンシツコナジラミなども発生することがあります。浸透性の殺虫剤などで防除します。
【店長おすすめの薬剤】
☆ベニカXネクストスプレー (5種類の成分の入った総合殺虫殺菌剤)アブラムシ類、アザミウマ類、オオタバコガ、クロケシツブチョッキリ、コガネムシ類成虫、ゴマダラカミキリ成虫、チュウレンジハバチ、ハスモンヨトウ、ハダニ類、うどんこ病、黒星病、菌核病と多くの害虫と細菌類に効く頼もしい家庭用殺虫殺菌剤です。オルトランDX粒剤と合わせればもはやこの組み合わせだけで一般家庭では大丈夫です。
☆オルトランDX粒剤 (浸透移行性の殺虫成分を2種類配合。土にばらまくだけで植物に吸収され、植物全体を害虫から守る予防的効果※が約1ヵ月続きます。)アブラムシ類、コナジラミ類、アザミウマ類、コガネムシ類幼虫、クロケシツブチョッキリ、チュウレンジハバチ、ハモグリバエ類にも効き、地中の害虫や根から浸透して葉の害虫にも効果がある殺虫剤になります。
☆ベニカJスプレー (直噴散布でケムシ、イラガなど高い所や近寄りたくない害虫を遠くからねらい撃ちできます)ケムシ類、イラガ、チャドクガ、アメリカシロヒトリ・若齢幼虫など大きめの害虫駆除に直接効きます。
☆STダコニール1000 (優れた効き目の総合殺菌剤。180種類以上の細菌類除去の登録)かび類(糸状菌)によって起こり、特にもち病や炭そ病、斑点病など葉が変色するタイプの広範囲の病気に効果がある優れた園芸用の総合殺菌剤です。